父親は優しく子供を抱き上げテーブルの上に立たせた。そして両手を広げ我が子に呼びかけた。「さあ、勇気を出してパパのところに飛び込んでおいで。」 子供はうれしそうにして勢い良く父親の胸へジャンプ。
その途端に笑顔のパパはサッと手を引き、一歩後退する。抱きとめてもらえるはずの子供は床に転落し大きな泣き声を上げる。一体自分に何が起こったのか理解出来ない。ここで父親は静かに幼いわが子に語りかけるのです。「よく聞きなさい。いくら親だからと言って人を信用してはならないのだ。信じることの出来るのは自分だけなんだよ。」
これは、昔読んだユダヤの子育ての方法の一つなんですよ。今もユダヤ人の人たちがそうしているのかどうかは不明ですが若い頃読んだこの話にはインパクトがありましたね。子供がすごくかわいそうに思ったけど、きっと強靭な精神力の大人に育っていくのだろうなって。父親の心境についても考えてみました。まさか自分の子が憎くて虐待しているわけじゃないはずです。
人生でもこれに近いことを体験します。運命に見放されたのかなって思うほどの辛い体験。信じられない。なぜ自分だけこんな目にあわなきゃならないのか。でも考えようによっては、神様に与えられ試練だとも受け取れます。何度もつらいことが続く事だってありますよね。でも繰り返し乗り越えることで少々のことではへこたれない強い自分が作り上げられていく。そしてそうした逆境の中で初めて気付くことの重さを思い知るのです。





